私たちは日々、
多くのものに囲まれて暮らしています。
食べものも同じで、
「もっとおいしく」「もっと手軽に」と、
たくさんの選択肢があふれる時代になりました。
そんな今だからこそ、「満足する力」について、
考えてみることも大切なのかもしれません。
近年の研究では、玄米に含まれる成分が、
“食べたい”と感じる脳の働きに関わる可能性が報告されています。
なぜ「もっと欲しい」と感じるのか
私たちの脳には、
- 「おいしい」
- 「うれしい」
- 「もっと欲しい」
と感じる仕組みがあります。
これは一般的に
「脳の報酬系」と呼ばれています。
本来は、必要な栄養を摂り、
満足したら食事を終えるための大切な仕組みです。
しかし近年の食生活は、
脂質の多い食事や加工食品など、
強い刺激を受け続けることが多い環境にあります。
そのため、脳がその刺激に慣れ、
さらに強い刺激を求めるようになることも。
その結果、
お腹は満たされているのに、
- 「何か食べたい」
- 「まだ満足できない」
と感じやすくなることがあるのです。
玄米に含まれるγ-オリザノールに注目
玄米のぬか層には、
γ(ガンマ)-オリザノールという成分が含まれています。
研究では、
高脂肪食によって肥満になったマウスに対し、
γ-オリザノールが脳内の報酬系へ働きかけることが確認されています。
さらに、
遺伝子の働きを調整する
「エピゲノムコントローラー」として機能し、
脂肪を過剰に求める状態の改善に関わる可能性も報告されています。※
わかりやすく言えば、
「もっと欲しい」と求める脳ではなく、
「今あるもので満たされる」状態の脳へ
近づける働きが期待されているということです。
※書籍:『「玄米」のエビデンスⅢ』参照
「足るを知る脳」という考え方
この研究を日常の言葉で表現するなら、
「満足できない脳」から
「足るを知る脳」への変化と言えるでしょう。
足るを知る脳とは、必要以上に刺激を求めず、
今ある食事の美味しさや、満足感を感じる状態。
少ない量でも満たされ、
食材本来の味わいを楽しめる状態とも言えます。
それは我慢することではなく、
本来持っている感覚を取り戻していくことなのかもしれません。
肥満や糖尿病の予防への期待
研究では、γ-オリザノールが
高脂肪食への欲求を抑えることで、
肥満や糖尿病の予防・改善に役立つ可能性が報告されています。
もちろん、
玄米だけで健康が決まるわけではありません。
しかし、毎日食べる主食を見直すことは、
食習慣全体を整えるきっかけにも繋がります。
食卓から育まれる“満足する力”
足るを知る脳という考え方は、
肥満や糖尿病の予防だけではなく、
食育の視点から見ても興味深いテーマです。
現代は、
- もっと便利に
- もっと手軽に
- もっと刺激的に
という選択肢があふれています。
食事においても、
- 濃い味付け
- 強い甘さ
- 強い刺激
を求めやすい環境にあります。
しかし本来の食事は、
お腹を満たすだけのものではありません。
- 食材の味を感じること
- 自然の恵みをいただくこと
- 育ててくれた人への感謝を知ること
- 家族と食卓を囲むこと
そうした豊かな時間でもあります。
満足できる力とは、
「我慢する力」ではありません。
今あるもののおいしさに気づき、
十分だと感じられる力です。
玄米そのものが
感謝の心を育てるわけではありませんが、
噛むほどに甘みを感じ、
素材本来の味わいを楽しむ力を育む。
そんな、食事と丁寧に向き合う
きっかけになるかもしれません。
「もっと欲しい」ではなく、
「今日もいただけることがありがたい」という感覚へつながっていくのではないでしょうか。
「主食を整える」ということ
Nrinでは、
健康とは何かを足し続けることではなく、
本来の感覚を取り戻していくことだと考えています。
もっと食べたい。
もっと欲しい。
もっと刺激がほしい。
そんな状態から、
「これで十分おいしい」と感じられること。
それは身体だけではなく、
心の豊かさにもつながっていくように思います。
玄米は、
栄養を補うためだけの食品ではありません。
毎日の食事との向き合い方を見つめ直し、
暮らしの土台を整えるきっかけにもなります。
まずは一杯のごはんから。
主食を整えることから、
暮らしを見つめ直してみませんか。

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